ミュージカル/舞台


▼原作
ウイリアム・シェイクスピア

▼翻訳
小田島雄志

▼脚本
堀越 真

▼演出
鵜山 仁

▼音楽
八幡 茂

▼作詞
斉藤由貴

▼振付
セルジオ・トゥルヒーヨ

▼主な出演者
大地真央
岡幸二郎
鈴木綜馬
愛華みれ
本田美奈子
上条恒彦
川崎麻世
鷲尾真知子

宝塚退団後の真央さんの本格的「男役」を舞台で見るのは初めてだ。しかも今回の「娘役」は元花組男役トプスタ−愛華みれ。月組と花組の元トップスター同士の共演ということで宝塚ファンにはたまらないキャスティングだろう。大地真央は宝塚でも20年〜40年に一人という逸材。やはり愛華の大先輩と言う以上のオーラを感じさせる。愛華は『チャーリー・ガール』で主演した時はやや力みがあり、その割に存在感が薄いと感じたが、今回は自らも楽しんで演じているようでなかなか良かった。
特筆すべきはセルジオの振付。次々に繰り出す変化とスピードに富んだダンスは見る者を圧倒する。ダンサーのレベルも最高で、久しぶりの本格的ミュージカルという感じである。
一つ面白かったのは、アントーニオ役の越智則英が走って登場する場面で足がもつれ転びそうになった事だが、喜劇とはいえ、ここはシリアスな場面、ごまかしきれず観客の予期しない笑いを誘ってしまった。そしてそれに動揺したのか今度はトービー役の安崎求がいきなり歌い出した。すぐに自分の番ではないと気づいたが、笑いをこらえるのがそれは大変そうで気の毒だった。